2023.8.24

今後の日本の不景気は歯科界にも及びます

はじめに

諸外国と異なり、日本だけは低金利政策を継続しております。その結果、円安になり、輸入物価は日々高くなる「インフレ」が生じております。市民の購買力向上のために、この度最低賃金の値上げし時給1,000円に改められましたが、インフレだと、輸入物価の値上がりから物が購入できなくなり、物が売れない状況が波及します。既に、地方自字体でも同様な傾向が始まっております。夏の夜空に広がり彩る花火ですが、今年は中止、規模縮小、有料観覧席を設ける等花火の値上げで趣が劇変しました。自営業や年金生活者は収入の増加の手立ても望めず、自滅を待つだけです。歯科クリニックも自営業です。以前ならば、健康保険内で診療が完結出来れば良い先生だと評価・信頼されておりました。しかし、この1,2年は保険点数と技工所代金や材料費とが逆ザヤ現象を起こし、補綴物は使用期間が短くても、その場凌ぎの代替材料で済まそうという傾向が見えます。隣接面に及ぶ咬合面の窩洞に光重合の材料での補綴は不十分です。破折・脱落は先生への信頼脱落から、信用回復は難しく、他院へと向かわせる事に成ります。

新たな選択肢

歯科は不景気な間、保険給付に該当しない分野で、自費診療を勧めるべきです。インプラント治療の普及は如何でしょうか。確かに、インプラント歯周病と言われる様に、丁寧にケアをしていても材質との親和性と問題から、インプラントは長持ちしないと市民や心ある歯科医には評価しております。どんな丁寧にケアをしても、睡眠中もケアが出来るでしょうか?常に人工歯根の凸凹にも細菌が存在出来ない程にケアが出来るでしょうか?それは不可能だと思います。唾液の洗浄力とNOの殺菌力で24時間口腔ケアを応用すれば睡眠中でも可能だと思います。

もう1つ、子供の歯列不正が心配な親御さんに、子供の舌圧痕が見られるならば小児へのハナタカ併用で、マウスピース矯正器具を勧めるのも一案かと思います。マウスピースで歯列が良くなるならば治療期間も短く、治療費用も安価で喜ばれます。当初、小児はハナタカ使用を嫌がりますが、鼻が高くなる(実際に高くなります)等モチベーションを高めて進めるのは如何でしょう。お隣の中国の最大の不動産会社が倒産したインフレ時代は根が深く、直ぐに終息するとは考えられません。インフレを逆手に取って、「この先生は患者の健康を総合的に考えている先生」だと記憶して貰うべきです。


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